無えいこう

ある七十六歳の方が、祖母の方の五十回忌を、勤められました。
その法事の後で、こう仰いました。
実は私の母は、自分が一歳の時に亡くなりました。
私はおばあさんの手によって育てられました。
祖母がいなければ、今の私はありません。
祖母には大きな恩があるのです。
その恩を決して忘れてはなりません。
私達は恩という言葉を忘れてしまったのではないでしょうか
現代は恩という言葉を失ってしまいました。
しかし今、私達が生きているという事は、さまざまな御恩を身に受けているからでしょう。
恩を知れば、それは感謝になります。
感謝は慙愧と讃嘆の心です。