阿弥陀如来像

明治20年の阿弥陀如来像発見  — 初代のご本尊か —

国の重要文化財に指定されている正行寺本堂(梅香1)の納骨堂の仏間から、1887(明治20)年に北陸地方で作られた記載のある阿弥陀如来像の立像が見つかった。
金箔にほとんど剥がれなどはなく約130年前のものとは思えない良好な状態で、関係者は「珍しい」と置かれた経緯にも注目している。(五味亜希子)

仏像は、建て替え中の納骨堂を整理する中で朝日芳史住職が発見した。
像体約60cmで一つの木を彫って仕上げる一木造り。複数の木を合わせる寄木造りが一般的な中「近年では珍しい」(朝日住職)という。
背後には「能登國鳳至郡輪嶋 ―(中略)― 行年三十三才」と住所、氏名、年齢と見られる表記があり、一番最後に「明治二十年丁亥十一月造」と日付が書かれている。
今月15日仏具のメンテナンスに訪れていた京都に本社がある老舗仏具店の林康則さん(52)は「輪島塗の上に金箔をのせたものだと思う。作者がここまではっきり書かれているのも珍しい」と話している。
現在の本堂は1881(同14)年にでき朝日住職は「初代のご本尊ではないか。130年近く見守っていただき、今後も見守っていただきたい」と話す。
どんな経緯でこの像が渡ったかは明らかにされていないが、町教委は「当時の本州と町をつなぐ貴重な資料」と注目している。
建て替え工事の進む本堂横の新納骨堂は7月末完成予定で、この像はいったん京都で補修され新築後の御内仏として着座する予定という。

平成28年(2016年)3月17日(木曜日)付 釧路新聞より